野田哲也 Noda Tetsuya
昭和15年<1940>生まれ 熊本県出身
日本を代表する版画家の一人。東京藝術大学を卒業し、1960年代から作家活動を開始。その名を一躍世に知らしめたのが、1968年から続くライフワークとなっている連作「日記」シリーズ。1968年の東京国際版画ビエンナーレ展で国際大賞を受賞するなど、当初から高い評価を受けた同作は、一貫して家族や友人、子供の成長、旅先で見た光景など、身の回りの人や物を題材に描かれています。作家自身が撮影した写真をもとにした孔版(シルクスクリーン)と木版を組み合わせ、手漉き和紙に刷られた作品は、独特のノスタルジックな風合いを持ち、作品の切り取った日常がかけがえのない一瞬であったのだと、そしてそれは我々の日常にも常にあるのだということを考えさせます。1959年東京藝術大学美術学部絵画科卒業。1965年東京藝術大学大学院絵画研究科修了。東京藝術大学名誉教授。