星襄一 Hoshi Joichi
大正3年<1913>－昭和54年<1979> 新潟県出身
樹木をモチーフにした作品を多数制作し、“樹の木版画家”と呼ばれた版画家。台南師範学校卒業後、現地にて13年間初等教育に携わりました。終戦後、台湾から郷里・新潟に戻り、孔版画を習います。その後武蔵野美術学校西洋画科に入学し、42歳で卒業しました。卒業後は版画制作に戻り、国画会や日本版画協会展などに作品を出品。1935年からは東京国際版画ビエンナーレやサンパウロ国際版画ビエンナーレなど、国際的な展覧会にも出品を続け、その評価は世界的なものとなりました。初期の頃は抽象表現を用いていましたが、次第に星、地平線と特定のモチーフを描くようになり、やがて主題は樹木となりました。独特な緊張感と神秘性を備えた星の描く樹々は、現実に在る特定の樹というよりは、何らかの象徴としての精神的な樹であり、神に祈りを捧げるような感覚を私たちに呼び起こします。
1913年 台南師範卒業
1946年 台湾から郷里に戻る。謄写版印刷業を営みながら孔版画を独習。
1949年 日本版画協会展にて受賞
1952年 日本版画協会会員
1956年 武蔵野美術学校卒業。木版画を独習
1959年 国画会・国画賞受賞
1960年 国画会会員
1961年 東京国際版画ビエンナーレ出品
1967年 サンパウロ国際版画ビエンナーレ出品
1969年 ニューヨークにて現代日本版画巡回展開催
1972年 イタリー・カルピ国際木版画トリエンナーレ出品
1977年 モンゴル取材旅行
1985年 銀座の東京セントラルアネックスにて大回顧展開催
