木口木版や銅版による作品で知られる版画家・釣谷幸輝の作品が入荷しました。
「ゾートロープボックス 赤ずきんちゃん」 平成22年(2010)
“ゾートロープ”とは回転覗き絵の事で、こちらのからくり箱は横のレバーを回して中を覗き見る仕組みです(音楽も鳴ります)。
中では、赤ずきんちゃんが怖い目に遭った後、寄り道をしないでおばあさんの所へ行く様子が表現されています。
どのように見えるのかが分かりやすいように、こちらのFacebookページの方に動画をアップしておきます。
個人的にすごく楽しくて大好きなのが、「版画集 ケルプ博士の奇妙な発明」平成23年(2011)。
作家が創造した架空の発明家、ケルプ博士のイグノーベル賞受賞間違いなし!な面白すぎる14の発明品が木口木版で表現されています。
ちなみに解説によるとケルプ博士とはこんな人物。
ケルプ博士(1819-1901)
19世紀のロンドンを中心に活躍した発明家。主に魚介類を用いた発明で知られる。
産業革命後の大量生産による粗悪な製品の氾濫を憂い、よりよい道具による人々の日常生活の向上、真に豊かな生活を目指し、数々の発明を発表する。しかしながら、これらの発明品の多くは今日残されておらず、また、博士の実態も現在では、そのほとんどが謎のままとなっている。
各作品にはそれぞれ発明品の解説が付いているのですが、これがまた絵と合わせて本当に楽しい!
せっかくなので個人的に好きなものをご紹介します^^
『魚スプーン』
小魚の煮干しをスプーンの形状に加工し、使用。どんなに味のない料理でも、このスプーンを使うことで、常に魚の味付けがなされ、おいしく食することができた。また、食事の終わりにはこのスプーンも食べてしまえるとあって、密かにメイドにも人気があった。
『コバンザメレター』
相手に間接的に伝えたい用件がある場合に用いられた手紙の一形式。とりわけ恋文用として人気を博す。
使用方法: 1.別れ際に、相手の背中にさりげなくくっつけておく。 2.帰宅後、背中の手紙に気付く。
『ネコよけウニ』
トゲのついたウニをばらまくことで、野良猫を寄せ付けないようにしたシンプルな発明であったが、猫の格好の餌となってしまう。あちこちで満足な表情をした猫が歩いていたという。
博士の愛すべき珍発明の数々を是非ご覧ください!
その他、下記の2点が入荷していますので、こちらもどうぞご覧ください。