京都創作版画を代表する版画家・徳力富吉郎の連作「富士三十六景」と、民藝運動の機関誌として重要な役割を果たした『工藝』がまとまって入荷しました。
▽ 徳力富吉郎「富士三十六景」
京都創作版画運動の中心的存在として活躍した版画家・徳力富吉郎が昭和15年(1940)に手掛けた全36枚の連作。
浮世絵師・歌川広重による同タイトルが江戸近郊や富士山の名所に焦点を当てたのに対し、富士山周辺並びに、信州や伊勢など幅広い場所から眺めた富士の姿を描いているのが特徴です。
富士三十六景ノ内 韮山江川邸前の冨士(蕪村絶讃の景) / 徳力富吉郎
富士三十六景ノ内 表口四合目より寳永山を望む / 徳力富吉郎
▽ 民藝運動機関誌 工藝
『工藝』は、柳宗悦により昭和6年(1931)に聚楽社から発刊され、後に日本民藝協会に変わり、昭和26年(1951)の終刊120号まで続きました。その美しさから本自体が工芸品と言われる装丁の多くは、芹沢銈介の図案を手織り布や漆絵等で飾ったもので、他に棟方志功の版画で装丁されたものなどもあります。本文は様々な和紙を用い、柳宗悦をはじめ河井寛次郎、富本憲吉、濱田庄司らが執筆し、”暮らしの美”を啓発する民藝運動の機関紙として重要な役割を果たしました。
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