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2014.3.24up!
展覧会・イベント

柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く(神奈川県立近代美術館 葉山)

神奈川県立近代美術館 葉山で開催されていた「柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く」を最終日の3月23日(日)に観てきました♪

柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く

 

展覧会&3連休の最終日ということで、美術館内はなかなか賑わっていました。

柳瀬正夢 入り口

 

柳瀬正夢は何度か取り扱ったことがあったのですが、展覧会に来たのは初めてだったので、その作品群の拡がりと奥行きに圧倒されてしまいました(`Д´)ノ
45年の生涯でこれだけのものを残すなんて、本当に驚きです!

私の中で柳瀬正夢というと、マヴォや新聞漫画、大陸の風景を描いた油彩などのイメージが強かったので、初めて拝見した1915~1923年頃の油彩画が衝撃的!

1921年頃の鮮烈な色彩と奔放でうねるような筆致のフォーヴィスムを感じさせる作品も魅力的だったのですが、個人的には点描の作品の方により強く惹かれました。

二曲一隻の屏風形式の作品「果樹島園」(1918)は印象的な明るい色彩と、大胆に単純化された島や果樹を構成する点描が実に装飾的で、果物?花びら?を模したサインも合わせて、竹久夢二や大正浪漫の息吹が感じられる作品で、同じくその影響が感じられる「邯鄲夢枕」(1918)も素敵すぎる装幀でした(´∀`)
これが10代の制作物なんて信じられません!

「波止場のI氏」(1922)は逆光のため暗くて顔の見えない人物と、印象的なピンクや黄色、オレンジ、青色が散りばめられた背景の夕暮れが本当に美しい作品で、私は一番好きですね。

初期の作品以外では、自身に送られた電報用紙を下敷きにしたコラージュ「郊外の大地主さん」(1926)が印象的。
日常を作品の中に落とし込む秀逸なアイディアはもちろん、タイポグラフィとしても完成度が高い作品ですね。

水彩画から始まり、ポスターや装幀、新聞漫画、写真など柳瀬正夢のエッセンスを堪能できる、見応え充分の展覧会でした。

神奈川県立近代美術館 葉山からの眺望

いつ来ても葉山館は ロケーションが最高ですね!!
海沿いの美術館は鑑賞後の余韻が都会の美術館と違う気がします(´∀`)

 

私が買った中で最も厚い450頁の図録!
目にした時は、正直買って帰るのを躊躇しました(^^;)

「柳瀬正夢 1900-1945 時代の光と影を描く」図録

 

written by Teru