昨日は、本日3/19より国立新美術館で開催されている中村一美展の内覧会に行ってまいりました。
中村一美の作品は“絵とは何か、何のために存在するのか”という疑問に答えるため、ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコ、バーネット・ニューマンなどの抽象画を研究し、日本の古代・中世絵画、中国宋代の山水画、朝鮮の民画など、東アジアの伝統的な絵画における空間表現を参照し描かれています。
初期の作品から最新作まで150点、作家の研究・制作の流れが見えてくる圧巻の展示でした (´∀`)
入ってすぐに展示されていたY型のシリーズの樹木絵は、その特徴的なYのパターンをスケッチからそれを記号化させていく様子がみてとれるドローイングの展示で、作家の頭の中を覗いているような感覚がしました。
ポロックを彷彿とさせる巨大で勢いのある立体的な筆致の作品群はさすがの迫力でしたが、個人的に気になったのは1968年作「鶏」の版画と、2001-2002年作のアクリリックと土・綿布で描かれた「織桑鳥I (フェニックスI)」を並列してあるコーナー。
会場の作品の中では、比較的小さく、とても素朴なタッチで忠実に鳥を描いている初期の木版画と、古代の模様のような抽象的な線で描かれた、よりプリミティブな印象の近年の絵画。
どちらも他の作品に比べサイズも色味もかなり地味でしたが、とても印象に残りました。
図録は図版が大きく、レイアウトにも余裕があって見やすいと思います。
written by Aki
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国立新美術館
「中村一美展」(→公式サイト)
会期2014年3月19日(水)~ 2014年5月19日(月)
毎週火曜日休館 開館時間10:00 ~ 18:00(金曜は10:00 ~ 20:00)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
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余談ですが、入口においてあったフライヤーで、6月に「現代の芸術・ファッションの源泉 ピカソ、マティスを魅了した伝説のロシア・バレエ 魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」が開催されるのを知りました。
娘がバレエを習っているので連れて行きたいです~ (´∀`)