名取春仙 | 浮世絵・版画・美術書の専門店　山田書店美術部オンラインストア

明治19年<1886>－昭和35年<1960>　東京都出身
新版画の分野でも活躍した日本画家。本名・芳之助。号は他に春川。久保田米遷、金遷に師事し、東京美術学校に入学するも、平福百穂に私淑し中退。東京朝日新聞に入社し、『三四郎』や『明暗』など、夏目漱石の挿絵で注目されたのを契機に、島崎藤村、泉鏡花、石川啄木、田山花袋など、多くの作家の挿絵を手掛けました。1916年、新版画を主導した版元・渡邊庄三郎の目に留まり、その後100点以上の木版画を制作。同時期の山村耕花とは異なる、繊細な美を表現した作風で、新版画を代表する役者絵師として活躍しました。